鶴見医師に聞く「睡眠の重要性」について
人間は、人生の3分の1も睡眠をとっている。
もったいない気もするが、その3分の1の睡眠が健康を保つ秘訣と言われている。
もったいないと思って、4時間や5時間睡眠で生活すると、必ず病気になり短命化してしまう。
短時間睡眠は健康には結びつかないのだ。
このことは、あらゆる睡眠を調査している大学(サンディエゴ大学やスタンフォード大学や名古屋大学や東京大学、他)や
神経医療研究センターや睡眠研究所などの研究で明らかにされている。
また、人間が最も健康かつ長生きすることのできる平均睡眠時間も判明している。
その時間は、7時間半だそうだ。
ただし、正しいライフスタイルでの7時間半睡眠でなくてはならない。 正しいライフスタイルでの睡眠とは、23時に眠りに着き、朝は6時半頃から7時までに起床となる。 この時間帯で深く眠れる人は、まず健康かつ長寿になる。
しかし、深く眠れない場合もある。それは何故か?
その理由を述べる前に睡眠のパターンを述べたい。
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠がある。
レム睡眠は、浅い睡眠と言われ、体は骨格筋がゆるみ、休息状態にあるが、脳が活動していてまだ覚醒状態の睡眠のことをいう。 これが1時間続きノンレム睡眠になる。
ノンレム睡眠は深い睡眠で、脳が眠りについた時のことをいう。 この時は体温は少し下がり呼吸も脈拍も穏やかになり、血圧も下がる。このノンレム睡眠もおよそ1時間ほど。 これが繰り返され、ノンレム睡眠は段々浅くなりレム睡眠の後に眼が覚めるのが普通のパターン。
問題はノンレム睡眠の時。
このノンレム睡眠で、深く眠れて脳が休まるのだが、ノンレム睡眠が浅い場合がある。
その場合は脳の睡眠はかなりおろそかになり様々な不調に繋がる。
どんな不調か?
朝からアクビは出る、疲れは抜けない、眼はかすむ、仕事ははかどらない、頭は働かない、眠たい、ダルいと兎に角1日中不調が続く。 かような時に昼寝してもおいつかない。
ではノンレム睡眠が浅く、しっかりとれなくなり、脳が不調になる時とはどんな時だろうか?
次が挙げられる。
1. 夜食をたらふく食べて寝た時
夜食を食べて寝ると、消化不良になり、代謝が滞ることから極めてノンレム睡眠は妨げられる。これは最悪の行為。
2. 食べてすぐ眠る
これも極めて悪いライフスタイル。同様な成立ち。
3. 過食
これも極めて悪いパターンだ。 常に、インスリンは働かざるを得ず、消化器の休まる時がない。代謝もおろそかになり、ノンレム睡眠はやはり浅くなる。
4. ダラダラ食い
これも最悪だ。成立ちはやはり同様。
5. 昼夜逆転
人間の生活パターンは、やはり決まってる。 朝に起きて活動して夜に寝るのが正常なパターンなのだ。 それを夜に起きて昼間に寝たら良いはずがない。人間の生理の法則に反するからだ。 昼夜逆転生活すると、たとえ7時間半眠ったとしても、ノンレム睡眠は浅くなる。
6. 動物性蛋白質過多
これは、食物繊維が全くないため、極めて消化不良になる。同様なパターンだ。
7. 砂糖菓子の過食
胃と腸が炎症だらけになり最悪の代謝につながる。そして浅い睡眠。
8. 過剰なストレス
交感神経が強くなると睡眠が妨げられる。
9. 運動不足
疲れないと良い深い眠りにならない。ある程度、日中に運動をしたいものだ。ウォーキングがベスト。
10. 日光浴不足
日光浴は重要だ。体に良いセロトニンホルモンが日中出て、夜間のメラトニンホルモンと言う睡眠ホルモンに繋がるからだ。 日光浴しないとメラトニンホルモンの出は少なくなる。
11. アルコールとタバコ
アルコール過剰は脳を攪乱させる。タバコは全身を活性酸素だらけにする。 いずれも、強く睡眠を妨げる。
12. そもそも短時間睡眠で起きた時
三時間で起きたら、それは眠い。脳の深い睡眠がしっかり出来てないからだ。
13. 昼寝のし過ぎ(昼寝は必要だが20分で起きたい)
1時間以上だとかえって良くないとスタンフォード大学の調査では述べている。 夜の深い睡眠がきっと、妨げられるからだろう。
良い睡眠のためにはやはり努力は必要で、1から13までを改善しなくてはならないのだ。
つまり、良い食生活や良いライフスタイルをおくらないと、深い良い睡眠には、繋がらない。
また、7時間半は眠りたい。深い脳の睡眠こそ、毎日の活力源だからだ。
皆さんは、これを読み、ある程度生活パターンを良くして深い睡眠をして健康になってもらいたいと思う。